「今これといって行きたい場所はないけど、なんとなくラクダに乗りにモロッコにでも行こうかな」そう思い、バルセロナから南下することを決意。このときまではお尻の調子は良かった。
スペインのアルヘシラスという町から船で、モロッコのタンジェに渡ることができる。
アルヘシラスって響きがカッコいい。そんな名前のポケモンがいそう。
一気にアルヘシラスには行かず、いくつか町を巡って行くことにした。まずはバスでバレンシアに向かう。あの伝説のバレンシアオレンジジュースの名前にもなっているバレンシア。
バレンシアに来てもほとんど何もしなかった。食べるために外出して、寝るだけの生活。観光意欲が上がらない。旅行先で引きこもりになってしまった。ご飯は1日1回はパエリアを食べたり不味いラーメンを食べたりした。
ドイツで食べたラーメンは日本人が作っていたからおいしかったけど、これは味が薄いというか、深みがないというかコレじゃない感がすごかった。
ふとインターネットで”バレンシア 観光”というワードで検索してみた。すると芸術科学都市博物館というのを見つけた。これは面白そうだなと思い、行ってみることにした。
芸術科学博物館はレーザーショーやプラネタリウム、水族館など複数の施設を併せ持っていて1日では全部見ることができないほど大きいらしい。目的はなかったけど、とりあえず行ってみて何を見るかは現地で決めようと思い、徒歩で博物館へと向かった。
建物の外観は未来的で宇宙船のような形をしている。
施設内を歩き回って面白そうなところを探す。どこに何があるのか全然わからないうえに広い。案内看板があったけど、スペイン語が読めない。看板に”OCEANOGRAFIC”と書いてあるのを見つけた。OCEANといえば海…ということはこれが水族館。
水族館に決めた。
水族館に行くのは約4年ぶり。最後に行ったのは大阪の海遊館。出張のため大阪に行ったときに、研修が終わった後で1人で行った。1人で水族館に行くことは何の抵抗もない。
もしかしたら日本の水族館で見れない魚とかが見れるかもしれない。残念ながら魚介類には詳しくないので魚を見ても日本で見れる魚なのかどうかが全然わからなかった。
クラゲはいつ見ても癒される。
細長い生き物。
白イルカは初めて見た。
イルカのショーはどこの国でもやっているのかな。
次の日、調子のよかったお尻に違和感を覚える。トイレの後、いつもは痛みも何もなかったのが少し痛みだす。1日大人しくしていれば治るかなと思っていたら、なかなか治らない。治るどころかトイレの後の痛む時間がどんどん長くなっていく。トイレの後以外は痛くはないけどものすごく気になる。耐えられない痛みではないけど数日経過しても違和感が長引いている。というか腫れが少し大きくなってきている気がする。
なぜだ、ヨーロッパに入ってから便の調子はすこぶる良くて、下痢など一度もしていない。
この尻でラクダに乗れるか?そんなことが頭をよぎる。
残りの薬は・・・2週間分くらいか。
帰ろう。
旅熱も戻らないし、尻も少しだけど痛いし、薬ももうすぐでなくなる。いったん体勢を立て直そう。
それが先月の話。