ポカラで登山。サランコットの丘からヒマラヤを臨む

ヒマラヤの大自然を感じるためポカラへと向かう。

ポカラの町からは7000m、8000m級の山々を見ることができる人気の観光地だ。

カトマンズで泊っている宿の隣がツーリストオフィスだったため、そこで明日のバスのチケットを買う。

カトマンズからポカラまで1000ルピー。※1ルピー1円

事前に得た情報は650ルピーとか700ルピーだったから少し高かった。

ほかのツアー会社に行くのも面倒だったのでここで買うことにした。ポカラまではおよそ6時間半ほどで着くそうだ。

次の日は朝の6時前に起きる。バスの集合時間は6時半と朝早い。

7時を過ぎたころにバスは出発。

道が半端なくデコボコしているし、大量の車でひしめき合っているためスピードはあまり出ない。

途中、山道で渋滞に巻き込まれる。

カーブで止まってしまうと、道路がとても狭いため対向車線のバスやトラックが通れなくなり詰まる。微妙な位置調整を繰り返して対向車を進ませようとしていた。1時間近く渋滞に巻き込まれようやく進む。
渋滞の先頭にはいったい何があるのかと思ったら、対向車線に理由はわからないがトラックが停まっている。そのため片側一車線しか通れなくなっていた。

そこを超えるとスムーズに進みだした。対向車線は半端なく長い渋滞になっている。

予定より1時間程度遅れてポカラに到着した。

ポカラは居心地の良さから沈没する人を多数生み出す魔性の町らしい。カトマンズに比べて暑い。朝晩は寒いけど昼間は25℃を超える。

ポカラではいろいろなトレッキングを楽しむことができる。僕は登山初心者なので日帰りでどこかに登りたかった。

ネットで調べたところサランコットの丘というところがとても良いらしい。普通の体力があれば登れるし、展望台から望むヒマラヤは絶景だという。

この写真の山がサランコットの丘。

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次の日は朝早くから山に登るために5時半に起きる。ひたすら町を北側に向って行く。

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登山口にたどり着く前の長い上り坂ですでに疲れた。登山口に着いた時点で、宿を出てから1時間ほど経過していた。

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最初は軽い坂道だったけど石階段が出現。この石階段が半端なくきつい。

日本にいるときはジムで体力づくりをしていたから体力には自信があったはずだった。

よく考えたらジムに行くのをやめてから約1年経過している。

階段を10段登っただけで太ももが疲れる。さらに登り続けると今度は息が切れてくる。

過酷なスポーツすぎる。

僕はまともな登山経験はない。

小学校時代に学校行事で登山をしたり、4年前にただ登山口をたまたま発見したからという理由だけで、革靴で函館山に登ったくらいしかない。

きつすぎる。

逆に考えたら登山というのは心肺機能と下半身を鍛えるのには最高のスポーツではないのか、景色も楽しめるしと思い始める。

日本に帰ったら体力づくりに励もう。

登っていくにつれてペースが落ちてくる。10段程度登るたびに息が切れて、立ち止まる。

朝は寒かったのに暑い。厚着しすぎた。服が汗で湿っている。体を動かしているときは暑いけど、立ち止まったら寒い。

少しだけ山登りをしたことを後悔した。

身近に登山を趣味にしている人がいるけど「変態に違いない」という思考に思い至る。

だけど振り返ると湖が眼前に広がる。

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疲れたら振り返って湖を見て休憩、ということを繰り返した。

途中「本当にここ正規ルート?」という転んだら転がり落ちそうな道があった。

頂上の展望台らしきものが見えてきた。あともうすぐだ。

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登り始めてから2時間、サンコットの丘の展望台に到着。

やっと着いたあああああああ。

疲れ過ぎてたのか達成感はあまり感じなかった。座って休みたかった。

それにしてもいい眺めだ。天気も良く、雲一つない快晴だ。

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乾季に来てよかった。

しばらくヒマラヤの大自然を感じてぼーっと山を見ていた。

山を登った後に待っているのはもちろん下山。

このサランコットの丘の展望台はタクシーで来る人が多い。帰りも片道だけでもタクシーで帰ることができたけど、そんなことはしない。

「せっかく自分の足で登ったんだから、自分の足で下山しよう」

心の奥底で本当はタクシーでスイーっと帰りたいけど、変なプライドとタクシー代をけちるために歩いて下山した。

下りは心肺機能に負担がかからない代わりに、脚にかかる負担が激しい。膝とふくらはぎが特に痛くなる。立ち止まったら足が生まれたての子鹿のようにプルプルしてる。足の裏の皮も擦れて痛くなってきた。

ただ歩くだけでも痛い。

時間もお昼近くになってきたのでめちゃめちゃ暑い。長袖のTシャツ、襟付きのシャツ、パーカー、ユニクロウルトラライトダウンの装備だと汗でぐっしょりになった。

登りの半分くらいの時間で下山することができたけど、なんでもない緩やかな下り坂でもきつく感じた。

次の日は案の定、筋肉痛プラスひざ痛が襲い掛かってきた。

ポカラは居心地が良すぎるのでしばらく滞在しようと思う。

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頂上で撮った写真